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肩を回すとカクカクする原因|放っておいていい音と危ない音

ストレッチのつもりで肩をぐるっと回したら、カクカクと引っかかる感触。 静かな部屋だと、自分にもはっきり聞こえる。ヨガ教室で鳴ってしまって、周りに聞こえていないか気になった。そんな相談を受けたこともあります。

痛くはない。ただ、この音は放っておいていいのか。音の有無より先に見るべきものがあって、そこさえ押さえれば判断はつきます。

目次

音そのものは、悪者と決まっていない

最初の関門は痛みの有無。 音は鳴るが痛くない、力も抜けない、動く範囲もいつも通り。この状態なら、慌てて何かをする必要はありません。 関節まわりでは圧の変化や、腱が骨の上を通過する動きが起きています。音が出ること自体は珍しくない。

問題になるのは、音に何かがくっついている場合。 痛みが出る。動きの途中で引っかかって止まる。力がふっと抜ける。日ごとに音が大きくなる。 このどれかが当てはまるなら、音は結果ではなく合図として扱いたい。

音の種類で、見当をつける

パキッと一度だけ鳴って、その後しばらく鳴らない。よくあるタイプ。同じ姿勢が続いた後に出やすく、痛みがなければ様子を見て構いません。

ジャリッ、あるいはゴロゴロと連続する感触。肩甲骨と肋骨がこすれる場所で起きていることが多い。デスクワークで背中が硬い方に目立ちます。

カクッと軌道が飛ぶ感じ。腕を上げていく途中の決まった角度で引っかかる。これが今回の主役で、動きの段取りが乱れているサイン。

鈍い痛みと一緒に、腕の付け根の奥で鳴る。ここは自己判断の範囲を出ます。

肩は、ひとつの関節ではない

腕を真上に上げる動作は、腕の骨と肩甲骨だけで成り立っていません。 腕の骨と肩甲骨のつなぎ目、肩甲骨と肋骨の間、鎖骨のつけ根。この三か所が分担しています。

腕を上げると、肩甲骨も一緒に回り込んでいく。この連動が崩れて肩甲骨が置き去りになると、腕の骨は狭い場所を無理やり通ることになります。 その通過が引っかかった時の感触が、カクカク。

背中が丸まって肩が前へ入ったまま固まっている人ほど、肩甲骨は動き出しが遅い。デスクワークとスマホの時間が長い方に音が多いのは、この構造で説明がつきます。

順番が乱れると、音が増える

肩の奥には、腕の骨の頭を受け皿に収めておく細い筋肉があります。ここが働いていると、腕を上げても骨の頭は暴れません。 働きが鈍ると、頭が上へずれ上がる。そのまま上げていけば、途中で天井にぶつかるような形になり、引っかかりが生まれます。

大きい筋肉だけで力任せに動かしている人ほど、この現象が起きやすい。トレーニングをしている方でも、いや、している方だからこそ出ることがある。 音を消したくて肩を大きく速く回す。これが逆効果になるのは、そのせい。

自分で確かめる五つ

万歳をして、腕が耳の横まで上がるか。左右で高さが違わないか。 背中で手を組めるか。上下を入れ替えても同じようにできるか。 音が出る角度が決まっているか。毎回同じところで鳴るなら、その角度に原因がある。 音と一緒に、力が抜ける瞬間があるか。 夜、寝返りで目が覚めるほど痛むか。

上の三つは、その場で分かる情報。下の二つに当てはまるものがあれば、そこで自己流を止めた方がいい。

受診を考えるサイン

・腕が上がらない、あるいは上げる途中で痛みで止まる ・力が入らない、物を落とすようになった ・夜、痛みで目が覚める ・転んだ、ぶつけた、引っ張られた後から始まった ・肩の前が腫れて熱っぽい ・動かせる範囲が、週を追うごとに狭くなっている

とくに動かせる範囲が縮んでいくパターンは、放置した期間の分だけ時間がかかります。整形外科で状態を確認してから、やることを決めた方が早い。 突然の激しい痛みで腕を動かせなくなった場合も、自分で何とかしようとせず受診を。

音を鳴らして確かめない

これが一番伝えたいところ。 気になるたびにぐるぐる回して、鳴るかどうか確認する。この確認作業が、音を増やします。

繰り返し同じ軌道でこすれば、そこは敏感になっていく。しかも回すたびに体は身構えるので、動きはさらにぎこちなくなる。 一日に何度も確認していた方が、数を減らしただけで音が減った例もありました。何もしていないのに、です。

鳴らして安心したい気持ちは分かります。ただ、その安心は一分ももたない(笑)。

先に動かすのは、肩甲骨と胸

腕を回す前に、土台を動かします。

肩をすくめて、ストンと落とす。これを数回。肩甲骨が上下に動く感覚をつかむところから。 次に、肘を軽く曲げて、左右の肩甲骨を寄せて離す。腕ではなく背中で動かすのがコツ。 そして胸。椅子の背もたれに背中の上の方を当てて、息を吐きながら軽く反らせる。丸まったままの胸では、肩甲骨は回り込めません。

タオルを両手で持って万歳する動きもいい。肩幅より広く持って、痛みのない範囲でゆっくり。腕が上がらない角度を無理に越えないこと。

奥の筋肉を起こすドリル

丸めたタオルを脇に挟み、肘を体につけたまま前腕を外へ開く。ゴムバンドがあれば軽い抵抗をかけて。 動かす幅は小さくていい。速く大きく動かすと、大きい筋肉が仕事を横取りしてしまいます。

もうひとつ。四つんばいで、片手を床に押しつけて背中を天井へ押し上げる。肩甲骨を肋骨から離さず、しっかり吸いつかせる感覚。脇の下の筋肉が働き始めます。

どちらも十回ほど。息を止めずに、ゆっくり。 肩甲骨をはがすという言い方が広まっていますが、実際にやっているのは、動かなくなった範囲を取り戻す作業。物理的に剥がすわけではありません。

音を増やしている、日中と夜の習慣

デスク。キーボードが体から遠いと、腕を前へ伸ばした姿勢が続きます。肘を机に乗せられる位置まで椅子を近づける。 スマホ。胸の高さで見続けると、肩は前へ入り込んだまま。肘を反対の手で支えて画面を上げる。 カバン。同じ肩に掛け続けない。

寝る時も見ておきたい。 腕を頭の上へ上げたまま眠る癖がある方は、朝の引っかかりが強く出やすい。抱き枕を使うと腕の置き場ができて、上がりにくくなります。 横向きで、下になった肩が体重で潰れているケースも多い。少し前へずらして、肩を体の下から逃がすと楽。

変わり方には、順番がある

先に変わるのは、動かしやすさ。次に、引っかかる回数。音が減るのは、最後。

ここを知らないと、二週間やって音が消えないから意味がない、と判断してしまう。 腕が上がる高さが変わった。背中で手を組みやすくなった。この変化が出ているなら、進んでいます。

音がゼロになることを目標に置かない方がいい。痛みなく、引っかからず、必要な高さまで腕が上がる。そこまで来れば、多少鳴っても生活は困りません。

肩の音は、体からの報告みたいなもの。うるさいから黙らせるのではなく、何を伝えているのかを先に読む。それだけで、やることが半分に減ります。

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【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。体型改善・ダイエットを目的とする場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。体の不調が続く場合は、医療機関への受診を優先してください。
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