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野球肩とは?肩が痛む原因と受診の目安・予防のコツ

「投げるとき、肩がズキッとするみたいで…」練習を終えた子どもの肩を、心配そうにさする親御さん。グラウンドのそばで、そんな場面を何度も見てきました。ボールを投げるたびに顔をしかめる。前ほど遠くへ投げられない。その違和感、野球肩と呼ばれるものかもしれません。

野球肩は、投げる動作の繰り返しで肩まわりに起きるトラブルをまとめて指す言葉です。ひとつの決まった病名ではなく、いくつもの状態がこの名前の下に含まれています。だからこそ、野球肩というひと言で片づけず、肩の中で何が起きているのかを知っておくことが、対処の第一歩になります。

投げる動きは、思っている以上に肩へ負担をかけます。腕を振りかぶって、しならせて、一気に振り抜く。あの一連の流れの中で、肩の関節や腱、成長期なら骨の育つ部分にまで、大きな力がかかっているんです。

目次

野球肩とは、投げる動作で肩に生じるトラブルの総称

念のため確かめておくと、野球肩はひとつの病気を指すわけではありません。肩の腱を痛めているケースもあれば、関節の内側でこすれが起きているケース、成長途中の骨に強い力が加わっているケースもある。症状の出方も、痛む場所も、人によってさまざまです。

共通しているのは、きっかけがくり返しの投球動作にあるという点。一回の大きなケガというより、こつこつ積み重なったダメージが、ある日痛みとして表に出てくる。じわじわ進むぶん、本人も気づきにくいのがやっかいなところなんですよね。

こんなサインが出ていたら要注意

投げるときに肩が痛む。これがいちばんわかりやすい合図です。振りかぶった瞬間か、ボールを離す瞬間か、投げ終わったあとか。痛むタイミングは人によって違いますが、投球動作と結びついて痛みが出るなら、肩からの知らせだと受け止めてください。

痛み以外にも、気づきのきっかけはあります。前より球のスピードが落ちた。コントロールが定まらない。腕がなんだかぎこちない。練習後に肩がじんじん残る。夜、寝ているときにうずく。こうした変化は、体が「ちょっと待って」と伝えているのかもしれません。

とくに、投げるのをちゅうちょするほどの痛みや、日常生活でも痛む状態は見過ごせません。これくらい平気、と続けるほど、事態は深くなっていきます。

なぜ起きるのか。投げすぎだけが原因じゃない

投げる回数が多すぎる。これはたしかに大きな要因です。ただ…それだけではないんです。

投げ方のクセも関わってきます。肩や腕の力だけに頼った投球フォームだと、ストレスが肩の一点に集中しやすい。本来は、足で地面を踏んで、腰をひねって、体全体の力を連動させてボールへ伝えるもの。この流れがうまく働かないと、肩がしわ寄せを引き受けてしまいます。

体のかたさも見落とせないポイント。肩の後ろ側がこわばって縮こまっていたり、股関節や背中の動きが乏しかったりすると、フォームにゆがみが出やすくなります。それから、ウォーミングアップ不足、投げたあとのケア不足、休みの足りなさ。いくつもの要素が重なって、肩は少しずつ悲鳴をためこんでいくんです。

成長期の子どもは、とりわけ慎重に

まだ体が育っている子どもの場合、骨の成長にかかわる部分が、大人より刺激に弱い状態にあります。ここに投球の力が重なると、大人とは違うかたちで痛めてしまうことがある。

つらいのは、子ども自身が「補欠になりたくない」「監督に言いにくい」と、痛みをこらえてしまいがちなこと。周りの大人が気づいてあげないと、無理が続いてしまいます。投げるのを痛がる、フォームが崩れてきた、肩をかばうしぐさが増えた。そんな様子が見えたら、どうか声をかけてあげてください。成長期の肩の痛みは、絶対に痛いまま投げ続けさせないこと。これがいちばん大事だと、現場に立つ私は強く思っています。

痛みがあるなら、まずは整形外科へ

ここは、はっきりお伝えしておきたいところです。肩に痛みがあるなら、最初にすべきは整形外科など医療機関で診てもらうこと。整体は、ケガを診断したり治したりする立場ではありません。

肩の中で何が起きているのかは、外から見ただけではわかりません。画像で確かめて、状態に合った対応を判断する。これは専門の医療機関の役割です。自己判断で、たぶん野球肩だから、と決めつけて投げ続けたり、痛みをおして練習したりするのは、いちばん避けたい選択。診てもらって、投げていい状態なのか、休むべき時期なのかを見極めてもらう。遠回りに思えても、それが結局はいちばん確実な戻り方です。

繰り返さないための、体づくりでできること

医療機関で状態を確かめ、投げても大丈夫という段階に入ってから。ここでようやく、体づくりの出番です!整体の現場でも、選手のコンディションを整える手伝いはできます。ただし、あくまでケガのケアではなく、投げられる体を支える方向でのサポートという位置づけで。

土台になるのは、体全体の柔らかさと、動きのつながりです。肩の後ろ側や股関節、背中まわりがしなやかに動けば、投球の衝撃を肩だけで抱え込まずにすみます。投げる前にしっかり体を温めて、投げたあとはクールダウンでいたわる。この習慣があるかないかで、肩の消耗はずいぶん変わってきます。

そして、休むこともトレーニングのうち。投げ込んだ日と、体を休める日のメリハリ。投球数への意識。少しでも肩がおかしいと感じたら、迷わず口に出す勇気。派手ではないけれど、こうした積み重ねが、痛みを繰り返さない体をつくっていきます。

肩は、ずっとがんばってくれています。その声に早めに耳を傾けてあげれば、大好きな野球と、もっと長く付き合っていける。痛みに耐えることを、がんばりの証にしないこと。それが、投げる楽しさを守るいちばんの近道なんじゃないかなと思っています。

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【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。体型改善・ダイエットを目的とする場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。体の不調が続く場合は、医療機関への受診を優先してください。
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