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脇腹の肉離れは治るまで何日?日数の目安と復帰の見極め方

くしゃみをした瞬間、脇腹にズキンと激痛が走って息が止まる。振り返ろうとしただけで、思わず声が出る。そんな状態でスマホを握りしめ、日数を調べている人は少なくないはずです。試合が近い。仕事を休めない。いつまでこれが続くのかわからないことが、痛みそのものより重くのしかかってきますよね。

先に、正直なところを。何日で治ります、と言い切れる数字は出せません。がっかりさせてしまったら申し訳ないのですが、脇腹の肉離れは、傷の深さによって回復までの道のりがまるごと変わります。うっすら筋繊維が傷ついた状態と、大きく断たれた状態を同じものさしで測ることは、できません。

そのかわり、日数の代わりになる確かな目印はあります。今の自分がどのあたりにいるのか、どうなったら次の段階へ進んでいいのか。そこを知っておくほうが、あいまいな平均日数を握りしめているより、ずっと心強いはずですから。

目次

日数を決めているのは、傷の深さ

肉離れは、筋肉の繊維が引っぱられる力に耐えきれず切れてしまった状態です。切れ方には幅があります。ほんの一部がぷつっといっただけなのか、それとももっと広い範囲が断たれているのか。ここで回復の見通しは大きく分かれます。

そして、その深さは外から眺めただけでは判断できません。痛みが強いほど傷が深い、とも限らないところがやっかいなんです。あまり痛くないから軽いはず、と自分に都合よく解釈して動き続けた結果、長引かせてしまう人を何度も見てきました。肩を落とすその姿を思い出すたび、最初に診てもらうことの大切さを痛感します。

そもそも、なぜ脇腹が切れてしまうのか

脇腹の筋肉は、体をひねったり横に倒したりするときに働きます。加えて、呼吸のたびに動く肋骨とも隣り合っている。つまり、休む暇があまりない場所なんですね。

切れるきっかけになりやすいのは、急に強くひねる動きです。思いきり振り抜く、全力で投げる、体を反らせながらねじる。上半身と下半身が逆方向へ引っぱり合った瞬間、その境目にある脇腹が板挟みになります。運動とは無縁の場面でも起こります。大きなくしゃみ、しつこい咳の連続、重い荷物を勢いよく持ち上げた拍子。日常の何気ない動きが引き金を引くことも珍しくありません。

条件が重なると、危うさは増します。体が冷えたまま動き出した。疲れがたまって筋肉の弾力が落ちていた。準備運動をはしょった。久しぶりに本気で体を動かした。こうした状態の筋肉は、伸びる余裕を失っています。しなやかさを欠いたゴムほど、引っぱられたときにあっけなく切れてしまう。

久しぶりの運動会で張り切ったお父さん。シーズン初めに飛ばしすぎた選手。咳が続く風邪の終わりかけ。脇腹をやってしまった人の話を聞いていると、この三つのどれかに当てはまる場面がずいぶん多いように感じます。

脇腹はやっかい。休ませたくても休ませられない

腕や脚なら、動かさないという選択ができます。使わないでいれば、その部分は静かに休める。けれど脇腹はどうでしょう。息を吸うたびに肋骨が広がり、周りの筋肉はわずかに引っぱられます。呼吸を止めるわけにはいきませんよね。

くしゃみ、咳、笑い声、寝返り、ベッドから起き上がる動作。日常のあらゆる場面で、脇腹はじわじわ働き続けています。だから他の場所の肉離れより、体感として長く感じやすい。安静という言葉が、なかなか実現しないんです。

寝返りを打つたびに目が覚める。うっかり笑ってしまって、悶絶する。そんな数日を過ごした経験がある人なら、この厄介さがわかるでしょう。痛みの逃げ場がない、というのがこのケガの正体に近いと私は感じています。

何日たったか、より大切な回復の目印

カレンダーの日付を数えるより、体からの返事を聞いてください。復帰の判断に使える目印は、こんなところにあります。

深く息を吸い込んでも、脇腹に響かなくなったか。咳やくしゃみをするとき、身構えずにいられるか。寝返りや起き上がりが、こわごわではなく自然にできるか。上体をひねったとき、引っかかりや鋭い痛みが出ないか。指で押しても、ピキッとくる一点が残っていないか。

これらがひとつずつクリアになっていく過程が、回復の道のりそのものです。逆に言えば、まだ引っかかる項目があるなら、体はまだ途中にいる。日数がどれだけ過ぎていても、です。

覚えておいてほしいのは、痛みが消えたことと、傷がふさがったことはイコールではないという点。痛みは、修復が完全に終わる前に薄れていくことがあります。ここを誤解したまま全開で動くと、そのツケが後から回ってくるんですよね。

焦って戻った人が、同じ場所をもう一度やる

もう痛くないから大丈夫、と判断して競技へ戻る。数日後、まったく同じ場所で、あのブチッという感覚をもう一度味わう。この流れを、私は本当に何度も見送ってきました(泣)。

とくに脇腹は、ひねる動きが加わる場面で一気に負担がかかります。投げる、振る、打つ、勢いよく起き上がる。まだ癒えきっていない場所に、こうした強い回旋の力がのしかかれば、ふたたび同じところが悲鳴をあげてしまう。

一度繰り返すと、次はもっと慎重に時間をかけざるをえなくなります。結果として、休む期間はかえって長くなる。早く戻りたい気持ちが、遠回りを呼び込んでしまうという皮肉…。急がば回れという言葉は、このケガのためにあるんじゃないかと思うほどです。

復帰は、階段を一段ずつ上がるように

痛みが引いた翌日から元どおり、という戻り方は望まないほうが賢明でしょう。休んでいた間に、体は動きの感覚を少し忘れています。そこへ全開の負荷を放り込めば、傷ついた場所が真っ先に音をあげる。

現実的なのは、段階を分けて上げていくやり方です。まず日常の動作が痛みなくこなせるか。次に、軽く体を動かしても響かないか。そこから、ひねる動きを小さく試してみる。問題がなければ少しずつ強さと速さを足していき、最後に本来の動きへ戻す。

ひとつの段階で違和感が顔を出したら、無理に先へ進まず、ひとつ前に戻ってやり直す。この引き返す勇気が、結果としていちばん早く戻してくれます。焦らないというより、段取りを踏むという感覚に近いかもしれません。どこまで進めていいかの線引きは、診てもらった医療機関の指示に沿って決めてください。

その痛み、本当に肉離れでしょうか

見過ごせない話をひとつ。脇腹の痛みは、筋肉以外が原因のこともあります。肋骨にひびが入っている場合もあれば、体の内側からの痛みが脇腹に出ている場合もある。

息を吸うと決まって痛む。押すと一点だけ激しく痛い。熱が出ている。痛みが背中やほかの場所へ広がっていく。時間がたつほど強くなる。こうしたサインがあるなら、肉離れという言葉で片づけずに、医療機関の判断を仰いでください。

はっきりさせておくと、整体はケガを診断したり治したりする立場にはありません。脇腹に強い痛みが出ているなら、まずは整形外科などで状態を確かめてもらうこと。どれくらい休む必要があるのか、いつから何をしていいのか。その線引きは、専門の医療機関にしか引けないものです。

痛みと付き合う数日間、どう過ごすか

傷んだ直後は、まず動きを止めること。ひねる動作を避けて、患部を冷やし、腫れが広がるのをおさえます。この段階で湯船にじっくり浸かって温めるのは、待ったほうが賢明でしょう。自己流で強く押したりさすったりするのも、今は控えて。

日常の中では、腹圧がかかる動作をどう減らすかが勝負になります。重い荷物を持ち上げる。勢いよく上体を起こす。ぐっと力んでいきむ。こうした場面で脇腹は容赦なく引っぱられます。

咳やくしゃみが出そうなときは、手やクッションで脇腹をそっと押さえて支えると、響き方がやわらぎます。ベッドから起きるときは、いったん横向きになってから、腕の力を借りてゆっくり体を起こす。この二つを覚えておくだけで、つらい数日間の過ごしやすさが変わってきます。

眠る姿勢も、痛む側を無理に伸ばさない形を探してみてください。クッションを抱え込むようにすると、脇腹が引きつらずに済むことがあります。

仕事を休めない人は、動線をひとつずつ見直してみましょう。低い場所のものを取るとき、腰から折り曲げずに膝を使ってしゃがむ。デスクでは体をひねって振り返らず、椅子ごと向きを変える。車の運転なら、後方確認のたびに上体をねじる代わりに、鏡をこまめに使う。ささいな置き換えばかりですが、一日に何十回と繰り返す動作だからこそ、積もると差が出ます。

回復の途中で気持ちが沈むこともあるでしょう。笑うのが怖い、深呼吸すらためらう。そんな日々が続けば、気分まで縮こまってしまいますよね。ただ、この時期をどう過ごしたかが、その後の戻り方をしっかり左右します。今は守りの時間だと割り切ってしまうほうが、心はいくらか楽になるはずです。

戻ってから、繰り返さない体をつくる

医療機関で確認を受けて、動いていい段階に入ってから。ようやくここで、体づくりの出番です。整体の現場でも、ふたたび痛めにくい状態を目指すお手伝いはできます。ケガそのものへの処置ではなく、無理なくひねれる体を整えるという方向で。

脇腹だけを鍛えれば済む話ではありません。カギを握るのは、胸まわりと股関節の動きです。ここがかたく閉じていると、体をひねるたびに脇腹だけが余計に引き受けることになる。上と下がしなやかに回れば、脇腹にかかる力は分散していきます。

片側ばかりひねる競技をしている人は、左右の偏りにも目を向けてほしいところ。加えて、動く前に体を温めること、疲れがたまった状態で全力を出さないこと、体を冷やしたまま急に動き出さないこと。地味な習慣ですが、この積み重ねが脇腹を守ってくれます。

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【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。体型改善・ダイエットを目的とする場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。体の不調が続く場合は、医療機関への受診を優先してください。
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