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変形性膝関節症に整体は効くのか|できること・できないこと

膝が痛くて、階段の上り下りがつらい。

立ち上がるときに痛む。歩き始めの一歩がこわばる。正座ができなくなった。病院で変形性膝関節症と言われ、ヒアルロン酸注射や痛み止めを続けているけれど、根本的に変わった気がしない…。手術は避けたい。何かできることはないかと探している方がいる。

整体で膝が治る、軟骨が再生する、という情報も見かける。本当なのか。

最初にはっきり言うが整体で軟骨を再生させたり・変形した骨を元に戻したりすることはできない。でも、整体が膝の状態に関われる部分がないわけではない。


目次

変形性膝関節症とは何か

膝関節の構造と軟骨の役割

膝関節は、太ももの骨である大腿骨・すねの骨である脛骨・膝のお皿である膝蓋骨で構成されている。骨と骨が接する面は関節軟骨という滑らかな組織で覆われ、クッションと潤滑の役割を果たしている。

この関節軟骨があることで、膝は痛みなくスムーズに曲げ伸ばしができる。さらに膝の内側には半月板という軟骨組織があり、衝撃を吸収する役割を担っている。

変形性膝関節症は、加齢・繰り返しの負荷・体重などによって、この関節軟骨がすり減り・関節に変化が生じた状態だ。軟骨がすり減ると骨と骨の隙間が狭くなり・骨どうしが接触しやすくなる。これが痛み・炎症・動きの制限につながる。

進行すると何が起きるか

変形性膝関節症は、進行する性質がある。

初期は立ち上がり・歩き始めなど動作の開始時に痛む程度だが、進行すると歩行中も痛む・階段がつらい・正座ができないといった状態になっていく。さらに進行すると、安静時も痛む・膝が変形してO脚が進む・水がたまるといった状態に至ることがある。

進行の程度は医療機関でのレントゲン検査などによって評価される。進行の段階に応じて、医学的な治療方針が選択される。


整体で変形性膝関節症は治るのか

軟骨・骨の変形と整体の関係

正直に書く。整体で、すり減った軟骨を再生させたり・変形した骨を元に戻したりすることはできない。

関節軟骨は一度すり減ると自然には元に戻りにくい組織とされている。骨の変形も、施術で形を戻せるものではない。変形性膝関節症の構造的な変化そのものに対して、整体ができることには限界がある。

整体で変形性膝関節症が治る、という表現は誇張になる。構造的な変化への対応は、医療機関での治療が中心になる。

ただし、これは整体がまったく無力という意味ではない。膝の痛みは軟骨のすり減りだけが原因ではなく、膝まわりの筋肉の状態・体全体のバランスも関与している。この部分に整体が関われる余地がある。

誇張された情報への注意

変形性膝関節症を整体で治す・軟骨が再生するという情報には注意が必要だ。

こうした情報を信じて医療機関での治療を後回しにすることは、症状の進行を見逃すリスクがある。変形性膝関節症は進行する性質があるため、医療機関での定期的な評価を続けながら対処することが大切だ。

整体・運動が膝の痛みに関われる部分はある。その範囲を正しく理解したうえで、医療機関での管理を中心に据えることが、膝と長く付き合っていくための現実的な姿勢になる。


整体が変形性膝関節症に関われること

膝まわりの筋肉の緊張をゆるめる

変形性膝関節症の膝の痛みは、軟骨のすり減りだけでなく・膝まわりの筋肉の緊張が関与していることがある。

膝をかばう動作が続くと、太ももの前後の筋肉・ふくらはぎの筋肉が慢性的に緊張しやすい。この筋肉の緊張が膝関節への圧迫を強め・痛みを増幅させることがある。整体ではこの緊張した筋肉をゆるめることで、膝関節への負担の一部を軽減する助けになることがある。

施術後に膝まわりが軽くなった・動かしやすくなったと感じる方がいる。これは軟骨が変わったのではなく、膝まわりの筋肉の緊張がゆるんだことによる変化だ。

股関節・足首・骨盤のバランスを整える

膝は、股関節と足首の間にある関節だ。上下の関節のアライメントが崩れると、膝への負担の偏りが生じやすい。

股関節が硬い・足首の動きが制限されている・骨盤が傾いていると、その影響が膝に集中しやすくなる。整体では膝だけでなく、股関節・足首・骨盤を含めた下半身全体のバランスを確認しながら、膝への負担の偏りを整えるアプローチができる。

膝の痛みの原因が膝だけにあるとは限らない。体全体のバランスを見ることが、膝への負担を分散させる助けになる。

膝への負担のかかり方を変える

歩き方・体の使い方のクセが、膝への負担を増やしていることがある。

O脚が進むと膝の内側への負担が偏り・痛みが強くなりやすい。膝が内側に入る歩き方・重心の偏りも膝への負担を増やす。整体で体全体のバランスを整え・歩き方に関わる体の状態を変えることが、膝への負担のかかり方を変える助けになることがある。

ただしこれも医療機関での管理を前提としたうえでのアプローチだ。整体を膝の治療の中心にすることはできない。


医療機関での治療が中心になる理由

変形性膝関節症は、構造的な変化が関わる状態のため、医療機関での治療が中心になる。

医療機関では、進行の程度に応じて運動療法・薬物療法・注射・装具・手術など、さまざまな治療が選択される。進行の状態を画像検査で評価し・適切な治療方針を立てることは医療機関の役割だ。

整体は、医療機関での治療と並行しながら・膝まわりの筋肉や体全体のバランスを整える補助的な役割として活用することが適切な位置づけになる。

医療機関への相談を優先すべきサイン

以下の状態は、整体より先に医療機関を受診してほしい。

膝が腫れている・熱を持っている・水がたまっている場合は、炎症が活発な状態の可能性がある。膝に強い痛みがあり・体重をかけられない場合も同様だ。

膝が急に動かなくなった・ロックされたように曲げ伸ばしできない場合は、半月板などの問題が関係している可能性がある。

膝の痛みが急激に悪化している・変形が進んでいると感じる場合も、医療機関での評価を優先してほしい。


膝を支える筋力と体重管理の意味

変形性膝関節症と付き合ううえで、膝を支える筋力と体重管理が大きな意味を持つ。

膝を支える太ももの筋肉、特に大腿四頭筋の筋力を保つことが、膝関節への負担を減らす助けになるとされている。筋力が膝のクッションを補う役割を果たすためだ。医療機関・専門家の指導のもとで行う運動療法が、変形性膝関節症の管理に役立つことがある。

体重管理も膝への負担に直結する。歩行時には体重の数倍の負荷が膝にかかるとされ、体重が増えるほど膝への負担も増す。体重を適切に管理することが、膝への負担を減らす現実的なアプローチになる。

整体・運動・体重管理・医療機関での治療。これらを組み合わせていくことが、膝と長く付き合っていくための土台になる。


日常でできるアプローチ

医師の指示の範囲で、日常でできることがある。

太ももの筋力を保つ運動が膝を支える助けになる。椅子に座って膝をゆっくり伸ばす・寝た状態で脚を上げる運動は、膝への負担が少なく大腿四頭筋を働かせやすい。ただし運動の内容・量は必ず医師・専門家に確認してほしい。膝に痛みが強い時期は無理に行わないことが大切だ。

膝を冷やさない工夫も助けになる。冷えは膝まわりの筋肉を固まりやすくし・血行を滞らせる。膝を温める・冷やさない服装を選ぶことが、膝まわりの状態を整えやすくする。

股関節・足首の柔軟性を保つことも膝への負担を減らすアプローチになる。股関節・足首の動きが保たれることで、膝への負担の偏りが減りやすくなる。痛みのない範囲でこれらを動かす習慣が助けになる。

歩き方を意識することも膝の負担に関係する。膝が内側に入らないよう・つま先と膝の向きを揃えて歩く意識が、膝への偏った負担を減らしやすくする。

長時間の正座・しゃがみ込み・階段の多用など、膝に負担がかかる動作を減らす工夫も日常のケアになる。

変形性膝関節症は、軟骨を元に戻すことはできなくても・膝と付き合いながら日常を過ごしやすくしていくことはできる。医療機関での管理を中心に据えながら・整体や運動・体重管理を組み合わせていくことが、膝と長く向き合っていく現実的なアプローチになる。

【免責事項】この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。変形性膝関節症は医学的な管理が必要な状態です。膝の腫れ・熱感・強い痛み・水がたまる・急に動かなくなるといった症状がある場合は、整形外科を受診してください。運動・ケアを始める前に、必ず医師に確認することをおすすめします。

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【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。体型改善・ダイエットを目的とする場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。体の不調が続く場合は、医療機関への受診を優先してください。
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この記事を書いた人

厚生労働大臣指定・柔道整復師専門学校の提携校、東京MTC学院の整体師・セラピストが監修する、体の悩み専門メディアです。

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