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靭帯損傷と捻挫の違いをわかりやすく解説|見分け方と治るまでの期間

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実は同じものを指している

診断書に捻挫と書かれていた。ネットで調べたら靭帯損傷という言葉が出てきて、頭が混乱する。自分はどっちなんだろう。

まずここをはっきりさせましょう。

捻挫という言葉は、関節が本来動かない方向へ無理に動かされて、周りの組織が傷ついた状態を指します。そして、その傷ついた組織の中心にあるのが靭帯。

つまり捻挫は靭帯損傷を含んだ呼び方です。別々の病気ではありません。

足首を捻って腫れた。これを捻挫と言うこともできるし、前距腓靭帯の損傷と言うこともできる。同じ出来事の、粒度が違う説明。

ぐきっといった瞬間に何が起きているかというと、骨と骨をつないでいる帯が引き伸ばされている。伸ばされる量が限界を超えると、繊維がちぎれ始めます。

なぜ言い方が分かれるのか

同じものなのに呼び方が違う。この理由が分かると、診断書の読み方も変わります。

捻挫は、けがの起こり方と場所を大まかに示す言葉。日常の会話や、程度が軽い場面で使われやすい。

靭帯損傷は、どの組織がどれだけ傷んだかを具体的に示す言葉です。画像で靭帯の状態が確認された場合や、明らかに繊維が切れていると判断された場合に使われる傾向がある。

膝で話が分かりやすくなります。膝を捻ったとき、単に膝の捻挫と書かれることもあれば、前十字靭帯損傷と書かれることもある。後者は場所と組織を特定した説明です。

診断名の重みが違うと感じるのは、この特定の度合いによるところが大きい。捻挫という言葉のほうが軽く聞こえるだけで、状態が軽いとは限りません。

保険や診断書の扱いで違いが出る場面はあります。ただし判断するのは医療機関側なので、気になるなら直接尋ねてください。自己判断で結論を出すところではない。

三段階で見る、傷み具合の物差し

現場で使われている物差しがあります。

一段階目。靭帯が引き伸ばされたものの、繊維はつながっている。腫れは軽く、体重をかけて歩ける。関節のぐらつきはない。数日から二週間ほどで日常へ戻れることが多い。

二段階目。繊維が部分的に切れている。腫れと内出血がはっきり出て、体重をかけると痛む。関節を動かすと、わずかに不安定な感じがある。数週間から二か月ほどかかる。

三段階目。靭帯が完全に切れている。強い腫れ、体重をかけられない、関節が明らかにぐらつく。手術を検討する場面が出てくる。競技へ戻るまでに半年前後を要する場合もある。

面白いのが、三段階目のほうが痛みは軽く感じられる例があること。完全に切れると、痛みを伝える部分ごと途切れるからです。歩けたから軽いという判断が危ういのは、こういう理由もあります。

その場で分かる手がかり

医療機関へ行く前に、自分で拾える情報があります。

音。ぶちっ、あるいはばきっという音を自分で聞いた、あるいは感じた。この場合、繊維が大きく切れている可能性を考えます。

腫れの速さ。捻った直後から数時間以内に急速に膨らむなら、内側で出血している可能性がある。翌朝じわじわ腫れてきたのとは意味が違います。

体重をかけられるか。四歩ほど歩けるかどうかが、ひとつの目安として使われる考え方があります。まったく乗せられないなら、骨に何か起きている可能性も含めて確認が必要。

ぐらつき。関節を動かしたとき、支えが抜けるような感覚がある。これは靭帯の役目が果たせていないサイン。

痛む場所。骨そのものを押して鋭く響くなら、靭帯だけの話では済まないかもしれません。

ただし、これらはあくまで手がかり。画像を撮らないと分からないことのほうが多い。自分で結論を出さないでください。

捻挫と呼ばれても軽いとは限らない

ここがいちばん伝えたい部分です。

捻挫という診断を受けて、湿布をもらって帰る。軽く済んだと安心して、数日後には元の生活へ戻る。これで問題が残る人が本当に多い。

痛みが引く時期と、靭帯が強さを取り戻す時期はずれています。痛みは先に消える。強度は後からついてくる。このずれの期間に元の動きへ戻ると、まだ弱い靭帯へ繰り返し負荷がかかります。

伸びたまま、あるいはゆるんだまま固まる。関節の噛み合わせがわずかにずれたまま何年も過ごすことになる。

もうひとつ、関節の中には自分の足がいまどの角度にあるかを知らせる仕組みがあります。損傷でここが乱れると、段差や傾きへの反応が一瞬遅れる。同じ場所を何度も痛める人は、たいていこの部分が置き去りになっています。

一度目より二度目のほうが軽い衝撃で起きる。三度目はもっと簡単に。この階段を下り始めると、抜け出すのに時間がかかります。

治るまでの期間、その差が生まれる場所

同じ二段階目の損傷でも、戻るまでの期間に大きな幅が出ます。何が違うのか。

初期の対応。腫れが広がりきる前に足を上げて冷やした人と、その日のうちに動き回った人。三日後の状態が違い、その差はその後も引きずります。

固めていた期間。守りすぎると関節の周りが固まり、後でほどく手間が増える。逆に早すぎる復帰は繊維の修復を妨げる。この線引きは損傷の程度で変わるので、医療機関の指示が要になります。

動かし方を取り戻したかどうか。痛みが消えた後、関節の動く範囲と、支える筋肉と、位置を感じ取る仕組み。この三つを戻した人と、そのまま日常へ帰った人。半年後にはっきり差が出ます。

年齢や、もともとの関節のゆるさも関わります。過去に同じ場所を痛めているかどうかも。

期間だけを聞いて安心するより、戻る条件を確認するほうが実りがあります。何週間で治るかではなく、何ができるようになったら次へ進めるか。

後遺症を残すかどうかの分かれ道

何年も前の捻挫が今も痛む。そういう相談を受けるたび、あの時期に何をしたかを聞きます。

たいてい共通しているのが、痛みが引いた時点で終わりにしたという経緯。

関節の動く範囲が戻っていないまま生活へ戻ると、足りない動きを別の場所が肩代わりします。足首なら膝や股関節、腰へ。膝なら反対側の脚へ。かばう姿勢が体に染みつき、何年かけて別の場所が音を上げる。

ゆるんだまま残った靭帯は、関節の噛み合わせをわずかにずらします。ずれた面で体重を受け続ければ、軟骨のすり減り方が偏っていく。

痛みが消えた後の数週間。ここをどう過ごすかで、五年後、十年後が変わります。

片足立ちを取り戻す。関節を最後まで動かせるようにする。支える筋肉を働かせる。地味な作業ばかりですが、後になって効いてきます。

受診をためらってはいけない状況

音がした。関節が明らかにぐらつく。体重をまったくかけられない。関節の形が変わって見える。腫れが数日たっても増え続ける。しびれが指先へ広がる。皮膚の色がおかしい。

これらは自己判断で様子を見る場面ではありません。整形外科へ。

数週間たっても痛みが変わらない場合も同じ。初回に問題なしと言われた人でも、その後悪化しているなら再度診てもらう価値があります。時間をおくと見えてくるものがあるからです。

子どもの場合は特に慎重に。成長期の骨は柔らかく、初期の画像で写りにくい損傷もあります。

捻挫だから大丈夫。この言葉が、いちばん多くの人を遠回りさせている気がします。呼び方の軽さと、体の中で起きていることの重さは、必ずしも一致しないのですよ。

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【免責事項】
この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療的な診断・治療を代替するものではありません。体型改善・ダイエットを目的とする場合は、医療機関や専門家への相談をおすすめします。体の不調が続く場合は、医療機関への受診を優先してください。
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